テンペラ画とその種類・特質
 
みなさんは、テンペラ画をご存知でしょうか。
現在は油彩画や、アクリル画など様々な技法がありますが、油彩画もアクリル画なども無かった時代の人々は、どのようにして絵を描いたかというと、色(顔料)と、生卵の中身を混ぜて、きれいな水で溶いて描いていたそうです。
この生卵を使用して絵を描く技法を、現在ではテンペラ画といいます。
テンペラ画の種類と特質について
テンペラ画には様々な種類、そして特質がございます。
一番よく耳にするのは、エッグテンペラではないでしょうか。

アイコン テンペラグラッサ
ボッティチェリの春や、ビーナスの誕生などで知られるテンペラグラッサの特質は、速乾性に優れており、水に溶けて、乾くと水に侵されないという点です。
他にも、水分の蒸発により見かけだけの乾燥をする卵黄テンペラよりも絵具の伸びが自由で、ぼかしやグレーズも可能、未乾燥の油絵具層上に水性を含む油テンペラ絵具が弾かれずにのるという点も特質です。

アイコン 油彩・テンペラ混合技法(ミックステンペラ・テンペラグラッサ)
「混合技法」とは、15世紀フランドルの画家で油絵具の発明者(完成者)とされているヤン・ファン・アイクの技法を後にドイツのマックス・デルナーが名付けました。「水性」のテンペラ絵具と「油性」の油絵具を併用する技法で、卵メディウムに含まれるレシチンの界面活性作用により、水と油を交互に重ねて描くことができます。

アイコン 黄金背景テンペラ古典技法(エッグテンペラ)
中世キリスト教絵画の中に、磨き上げられた金箔を背景に絵画部分は卵黄テンペラで描かれている作品群が存在します。いわゆるイコンと呼ばれる聖人画の背景には神の神聖な空間あるいはオーラとして、多くの場合この黄金背景が使用されていました。た。12世紀、ゴシック期のフェイレンツェで活躍したチマブーエの時代にはすでに技法的にも完成していたと言われています。

油彩画の出現以来テンペラ画は絵画技術の表舞台から姿を消しましたが、20世紀に入ると油彩との併用による混合技法を試みるパウル・クレーやカンディンスキーのような画家が現れ、アンドリュー・ワイエスの描いた純然たる卵黄テンペラ技法の作品により、テンペラは絵画技術としてさらに注目を集めるようになりました。

このように、様々な特質を持つテンペラ画に、あなたも触れてみてはいかがでしょうか。
BLESS YOUR HEARTでは、聖書をテーマにして、油彩・テンペラ混合技法で描いた作品を多数取り扱っております。
テンペラ画を知っているという方も、テンペラ画を全く知らないという方も、当サイトで、素敵なテンペラ画に出会って頂けたらと思います。